『出会いの形‥✨』🌸1

 

−−高校2年のセミが鳴き始めた頃‥

 

「‥好きです。‥私と付き合ってください。」

 

 

「‥‥。」

 

‥静まりかえった教室で1人の女の子の声が響いた。

 

物静かでどこにでも居そうな普通の女の子‥

吉谷綾。

それは、本人も自覚しており、けど何故か人が寄り沿ってくる不思議な女の子。

 

昔から祖母が書道の先生をやっていた事もあり、小学生の時から書道を習っていた。

 

今現在も学校の書道部の部員のひとりである。

 

 

−−高校入学時から書道部の部室からグランドをいつも見ていた。

自分とは違いその人は凄く輝いていた。

走ってる姿がとても綺麗だった。

 

何より自分とは違い、いつも笑ってる人。‥気づいたら好きになっていた。

 

けど、その人には好きな人がいると噂で聞いた‥私なんか‥

 

‥けど、断られても‥人生で初めて好きになった人だから。

 

‥決意が固まるまで1年ぐらいかかった。

 

高校2年の夏休み前のある日、綾は友達に頼んである男の子を放課後の教室に呼び出して貰った。

教室に現れた男の子に綾は頭が真っ白になり、現れるや否や‥

 

綾ゞ「‥好きです‥私と付き合ってください。」

 

田中ゞ「‥‥。」

 

 

 

‥(続く)