『出会いの形‥✨』−−真編

 

真は不意に呼び止められ声の方へ顔を向けた瞬間、頬に衝撃が。

 

真ゞ「‥‥っ、、、、、、、、、、」

 

数秒何が起こったかわから無かったが‥顔を上げると田中が拳に力を入れていた。

 

田中ゞ「‥真!お前何がしたいんじゃ!最近俺に対して冷たいし‥綾とあいつを2人っきりにしたりして!」

 

(こいつ、今さっきの一部始終を見てやがったか‥てか、シンプルにイテーわ)

 

真ゞ「‥はぁ?‥ただあの2人体育祭の実行員でチラシ作りにお互い苦労してたから‥‥」

 

田中ゞ「‥意味わかんねぇわ。」

 

と言い綾と道の元へ足を運ぼうとした。

 

田中ゞ「‥‥っ。」

 

咄嗟に真が田中の腕を掴んで2人の方に行かせないようにしていた。

 

真ゞ「‥チラシ作りの話してるだけやからお前には関係ねぇだろ?」

 

田中は高校1年生の時から真を見てきたがこんな眉間にシワを寄せ怖い顔をする姿を見たのは初めてだった。恐怖すら感じた。

 

真ゞ「‥とりあえず教室戻れや。道も吉谷さんとお前と付き合ってる事は分かってるから‥誰かさんと違ってクズみたいな考えなんかねぇから。」

 

田中ゞ「‥チィッ‥何かあったら許さねぇから。」

 

と言い少し苛立ちを見せながら田中はその場から去って行った。

 

(‥危ねぇ〜‥ここで田中があの2人の間に入っていったら確実に道ぶん殴られてたよな〜俺なんか瞬殺で殴られたし。)

 

‥その後、道から来週、綾と一緒にチラシ作りする事を聞き、真も同席する事になった。

 

 

 

−−−チラシ作り当日の放課後

 

‥あれから真と田中は一緒の部活で顔を合わせても一言も喋らなくなっていた。

 

真は今日のチラシ作りが無事に終わる事を心の中でずっと願っていた。

 

(‥チラシ作りの最中、田中が乗り込んできたらどうしよう‥たぶんあいつ今日の放課後、チラシ作りする事、吉谷さんから聞いてるだろう‥‥‥‥‥何かあったら俺が‥)

 

 

綾がいる教室に着き、真は綾と道がチラシ作りを暖かい目で見守っていた。

 

(‥何やかんやこの2人お似合いじゃん。‥とりあえず早く終わらせて‥)

 

 

道が色鉛筆を置き「あ〜終わった」と椅子の背もたれに身を任せ、作業が終わった事を確認し、真は2人の為にジュースを買いに教室を出た。

 

 

買いにいく途中、真は田中とすれ違った。

真は少し身を構える‥

 

田中ゞ「‥何もしねぇわ。」

 

真ゞ「‥‥っ‥。」

 

田中ゞ「‥あいつに言っといて‥綾は渡さねぇから。」

 

真ゞ「‥お前、吉谷さんの事好きじゃねのに何で付き合ってんの?」

 

田中ゞ「‥彼女っていう存在が欲しいから?‥お前もそうだろ?」

 

真ゞ「‥そんな気持ちで彼女なんか作った事ないから。‥ほんま吉谷さんが可哀想やわ!お前の飾りの道具として彼女になってるなんて‥あんな純粋で心の暖かい人はお前には勿体ないからさっさと別れろ!」

 

‥田中はそれを聞き、真の肩に自身の肩をぶつけてその場から消えた‥。

 

 

(‥あーマジでビビった‥近づいてきた時、また殴られるかと思ったわ〜。てか、あいつ背がデカいから威圧感有りすぎやねん。‥ほんまなんやねんあいつ‥)

 

 

真は3人分のジュースを買い、道と綾が居る教室に戻った。その後、田中との事は一切話さずその日は3人で帰った。

 

 

真は来月の体育祭であんな事が起こるとは今は1ミリも思っていなかった。

 

 

‥(続く)