『出会いの形‥✨』‥‥

 

「‥っ‥マジしんどい‥‥マジ覚えとけよ。」

と心の中で愚痴を言いながら道は200メールを走っていた。

 

今日は学生生活の中でも1、2位を争うぐらいのビッグイベント「体育祭」である。

 

‥話を戻すと今現在、道は体育祭前日にくじ引きでハズレを引き、体育祭の種目で1番しんどい200メートル走を走っている‥

 

道は帰宅部ではあるが幼稚園の時からズバ抜けて足だけは速かったおかげか、なんと1着でゴール!‥周りがざわめく、、、、、、、、、、

 

「‥えっあの人、何部だっけ?」「えっ陸上部の人に勝ってるやん」などといった意味のわからない言葉が飛び交う‥

その中、地面に仰向けでゼイゼイ言いながら寝転んでる道に真が呼びかける‥

 

真ゞ「‥さすが道!帰宅部になってもその足の速さは健在やな!」

 

と感心しながら自分の事かのように喜んでいた。

 

道ゞ「‥‥‥‥死ぬ‥水を‥‥」

 

道は真が現れた事は認識してたが久しぶりに全力で走ったせいか酸欠状態になって何を言っていたのか分からなかった‥

 

それから道は数分休んだら体力は戻った‥その後はクラスメイトから「道くん凄い」などと言った言葉を浴びた。‥それよりもー帰って寝たいわっと心の中で呟く。

 

‥昼休み道は自販機でジュースを買って戻ろうとした時、女の子が呼びかけてきた‥吉谷綾だった!

 

綾ゞ「‥あっ道さん!‥道さん凄い足速いんですね!ビックリしました!」

 

目をキラキラさせながら綾が言う。

 

‥今までクラスメイトに同じような言葉を言われたが内心なんの感情も湧かなかったがこの人に言われると全然違う言葉として突き刺さる!

 

道ゞ「‥あっありがとうございます。」

 

‥照れ隠しの為にちょっと愛想の悪い声質になる‥いい加減落ち着けよ!

 

‥綾はいつものようにクスクス笑いながら言葉を続ける‥

 

綾ゞ「‥いや、私達タメですよ!」

 

‥その言葉に道はハッとする‥緊張し過ぎて敬語になってた事に気づき顔が少し赤む‥

 

綾ゞ「‥けど、凄くカッコ良かったです。」

 

‥えっ今なんと?カッコいい?‥マジお母さん俺を足が速い子に産んでくれてありがとう!生まれて初めて親に感謝する‥

 

綾ゞ「‥あっもうこんな時間‥じゃぁーもう戻らないといけないから!」

 

といい腕時計を見ながら小走りで去って行った‥

あーあんま会話出来なかった‥と呟いたが帰る足取りは凄く軽かった‥

 

 

 

 

---------無事、今年の体育祭も幕を下ろした。

 

‥道は体育祭の実行員という事もあり、終わってからテントや備品の片付けを行なっていた‥

 

不意に先生に呼びかけられる‥

 

先生ゞ「‥道くん!そこのコーン体育倉庫に閉まってきて!」

 

‥このクソオヤジが‥お前がいけや!とは言えず素直に指示に従い、コーンを持ち体育倉庫に向かう‥

 

‥倉庫にコーンを適当に仕舞い、戻ろうとした時‥えっ‥体育倉庫の建物のかげで綾と田中がキスをしていた‥、、、、、、、、、、

 

‥道は現実に押しつけられる‥これは分かっていた事!そもそも彼氏のおる子、、、、、、、

分かっていた‥けど‥

 

『吉谷綾』という存在が道の心の中で大きくなりすぎた代傷である。

 

その日は雨など降っていなかったが道の頬は濡れていた。ずっと‥

 

 

‥(続く)7