『出会いの形‥✨』ー!
道は高校3年の秋を向かえ、卒業後の進路について担任と二者面談をしていた時‥
担任ゞ「‥進路は大学進学にするのか?」
道ゞ「‥‥とりあえずそれはまだ未定です。」
‥はぁーと担任はため息をつく‥この時期にまだ進路が未定なのは話にならないっと言ってるようだった‥
担任は少しの間黙っていたが何かいい案が浮かんだように言葉を発する。
担任ゞ「‥お前、とりあえず大学進学とかじゃなく就職するかもしれないから何か資格とか取ってみないか?‥例えば漢検とか英検!」
‥道は何か面倒な事になりそうになろうとしたのでその場しのぎの発言で逃げた。
道ゞ「‥分かった!じゃぁー英検受けるわ!じゃまた!失礼します。」
担任ゞ「‥あいつ英語と体育の成績はいいからな‥まぁー受付だけでもやっといてやろう‥」
そんな事を担任が言っていた事も知らず数日経って道はある紙を目にし、固まる‥
紙の1番上に自分の名前が書いてあり
『英検申込み完了のお知らせ』
‥あとは日時、試験会場などの詳細が書いてあった‥
はい?‥何じゃこりゃ?‥とりあえず担任の先生の前に立っていた、、、、、、、、、、
道ゞ「‥先生!なんですかこれは!?」
そう言い放ってあの紙を差し出した!!
担任ゞ「‥ん?申込完了だよ?」
‥そんな事は分かっとるわい!もう一度キレ気味にいう。
道ゞ「‥いやいや、何勝手に申込してんの?俺受ける何か言うてへんぞ!」
担任ゞ「‥はぁ?一応お前の親御さんの承諾貰ったよ?えっ聞いてないの?」
道ゞ「‥‥‥っ‥。」
一昨日なんかあのババアそんな話してたような‥マジかよ‥
道ゞ「‥とりあえず状況は把握しましたけど絶対俺こんなん受かんないですね!」
と言ったが担任はまあまあお前の英語の実力ならいけるからって言って気持ち悪いウィンクをして去っていった‥はぁ〜ダル。
----試験当日---
‥っ‥なんで試験日土曜日なんだよ‥まぁー幸い試験場は学校だったのがマシか‥とブツブツ文句を言いながら指定された教室に入る。
扉を開け、パッと教室全体を見ると後輩の1、2年しかいない感じだった‥まぁーこの時期に受験を控えた3年がおるわけないかと自分の席を見つけ、座ろうとした時‥‥まさかの横の席に吉谷綾が座っていた‥
道ゞ「‥えっ吉谷さん?」
綾ゞ「‥道さん?‥えっ何してるんですか?」
‥何って言われても英検受けにきたんやけど。
道ゞ「‥あー何か担任に無理やり受けさせられた感じかな‥?」
綾ゞ「‥そんな事あるんですね。‥まさか道さんが来るとは思わなかったです。」
道ゞ「‥いやいや、俺がめっちゃ場違いみたいな言い方キツ、、、、、、、、、、」
といつも通りの返しが出来ていた。‥綾はちょっと慌てた様子で‥
綾ゞ「‥いや、そういう意味じゃなくて‥」
弁解に困っている姿も可愛いなって思ってしまう道‥
そこから吉谷さん案外、毒舌ですねとか綾をイジりながら試験開始時間を待っていた。
‥試験が開始してから‥
道は元々英語が得意+数日前から試験対策として放課後、英語の先生と勉強をしていた為、何やかんや次々と問題を解いていった‥フッと横を見る‥ん?‥綾は筆箱を仕切にあさり何かを探してるようだった。
よく見るとシャー芯が無くなって予備の物を探してると分かった‥
道は試験管がこちらから目を逸らした隙に綾の机に自分の予備の鉛筆をソっとおいた。
その後、道は何事も無かったように再び試験問題に取り組む‥横からか細い声で(ありがとう)と声がし軽く会釈で返す。
---試験終了後---
綾ゞ「‥道さん本当にありがとうございました!一瞬どうなるかと思いましたけど道さんのおかげで助かりました。」
深々と頭を下げて道にお礼を言った。
道ゞ「‥いえいえ。今度ジュース奢って下さいね!」
と、笑って返す。そこから下駄箱まで綾と一緒にたわいも無い話をして歩いた。
下駄箱で靴を履き替え外に出ようとした時、いきなり滝のような雨が降ってきた‥2人であーっといいながら数秒立ちつくす‥
道ゞ「‥あっ!」
そう言って下駄箱にいつも置き傘を置いてた事を思い出し、その傘を取りに行きその傘を綾に無理やり渡し‥
道ゞ「‥俺、家近いから!‥風邪ひかないように。」
と豪雨の中走って帰った。
綾ゞ「‥‥‥‥‥。」
その時、綾の心の中はすっきり晴れていた‥
‥(続く)9